オーディオスクェアHP

2022年4月20日水曜日

  いらかのなみ

甍の波


其の二十三

~ 川の流れのように ~


「川の流れのように」と言えば、昭和を代表する美空ひばりさんの大ヒット曲ですが、

残念ながら 今回のお話しとは全く関係ありません。

また、源流探しや生態系、治水的な話でもありません。

オーディオのシステムを川の流れに見立てたお話しです。


システム構築にあたって オーディオ屋は よく「上流~」と云う表現をします。

システムで言えば、プレーヤー(➡ アンプ ➡ スピーカー)が上流にあたり

ひとつの機器であれば さしづめ 電源ケーブル あたりという事になるでしょうか!?


上流で雨が降ると、瞬く間に水が濁り 中流・下流へと広がります。

逆に雨が上がると上流から澄んでいきますね。

「上が濁ると下も濁る」事が大切なポイントで

濁ったモノは上からしか改善できない事をオーディオ的にあてはめますと

プレーヤーでゆがめられた情報や拾いきれなかった情報は

(形を変化したとしても)綺麗なモノにはなれないという事です。


巷ではプレーヤー:アンプ:スピーカーの予算配分を3等分したり

2:2:6だったり1:4:5のように 概ねスピーカーヘヴィな物が多いように思います。

と、言いますか「上流のプレーヤー」の認識が低い物が多く見受けられます。

特にデジタル系であればなおの事 安い物で十分であるとの認識が強いようです。


オーディオの場合も「結果」としての「音」には「原因」があります。

特に情報源に対して、情報取集能力の低いプレーヤーを使った場合

(最大でも)低い情報の分しかアンプに行かない事になりますので

欠落した部分は 間違ってもアンプに届くはずがありません。

アンプにない物は スピーカーに送られる訳がありませんよね。

プレーヤーからアンプへのバトンタッチでのリカバリーはあり得ない事になります。

即ち、どんなにシンプルに考えても、上流から下流へ流れていく現象は

逆流することなく「因果関係」という法則にのっとって成立してしまう訳です。


とっても残念な話なのか、怖い話なのか、わかりませんが

続きは店頭で、お会いした時にでも !!

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