いらかのなみ
甍の波
其の十九
~ 今はまだ〇〇を語らず ~
どこぞで聞いたフレーズ、、、ですが、、、。
つい最近、若いお嬢さんに
『私、音楽を、レコードでちゃんと聴いてみたいのです!』
『たまに中古レコード屋さんにも行ってみるんですが…』と
ジャケットを持ち上げて探す仕草が 案外さまになっていましたが
続けて、、『何をどう選んでいいのか分からなくて』と。
装置もレコードもこれからで
聴きたいのが 7~80年代のPOPSと云う事だったのですが
どう見ても親御さん世代の影響ですらなさそうなお歳でしたので
どういうきっかけだったのかは気になるところではありましたが
とりあえず、手持ちの中からアルバム2枚を取り
急ごしらえで繋いだ機器で聴いてもらいました。
とにかく、若い方が
スピーカーで音楽を聴いてくれる事が嬉しく
ましてレコードで聴きたいと言われると 感動すら覚えます。
親御さんですら、レコード世代ではなさそうですから。
なので
「更に気持ちが高まるようなきっかけを作りましょう」と
意気込んで伝えてしまったのですが
残念ながら、急ごしらえのぶっつけ本番と云うヤツで
決して合格点と言える内容ではありませんでした。
ところが彼女は(私が罪悪感を感じるくらいに)いたく感動してくれましたので
「もう一回チャンスを貰えるなら、同じ盤で もっと感動出来る音にします」と
お約束をして1st.アプローチを終えました。
時代が一周したのか、なんなのかわかりませんが、彼女の瞳の奥に
4~50年前の私たちの姿をかいま見た気分でした。
ドーナツ盤1枚買うのも 選びに選んでやっとの思いで買った~
なんてのはどなたにも ご経験あったと思うのですが
そんな絵面が重なりました。
こういう時代だからこそ ひとりでも多くの若い方に
スピーカーで音楽を聴く文化を
レコードをたしなむ文化を
継承したいなと思っていて
まだまだ、隠居と老け込んでいる場合ではないなと云う思いを込めて
上記のタイトルを掲げました。
片面25分の世界は
1曲 集中!
1枚 入魂! デス
(第二弾があることを祈るばかりです)