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2024年4月29日月曜日

 いらかのなみ

甍の波


其の二十九

~ 盾と矛 ~



どんな堅い物でも貫ける矛(ほこ)と
どんな堅い物をもはね返す盾(たて)とを
売っていた商人の故事になぞらえて「矛盾」と云う言葉が生まれた
と言われておりますが
困ったことに、こう云う事象を オーディオの世界でも見かける事があります

何が?とは敢えて触れませんが
(賢明な読者の方々なら 幾つか察しがついた事でしょう)

何の目的でそのことを行っているのかを考えればわかる事でも
考えることを止め
何かをはばかるかのように疑うことをしない
或いは
更に悪い状態になっていたしてもまだ信じようとする

……など、音にまつわるご相談の中で
最も返答に困るのが この「矛盾」タイプなのです

やろうとしていること(=目標・目的)と
実際にやっていること(=方法・手段)との
つじつまが合っていないのに
それこそ「矛」の側面だけ「盾」の側面だけが
クローズアップされているにも関わらず
調和がとれているかのように錯覚してしまう

そういう場合、その指摘も 殆どが受け入れて貰えません
或いは、言葉が届いていないのかもしれませんね
でも!でも!の空しい連呼が続きます

一般的に、矛盾する事柄であってもそれほど根深く浸透し
信じられている場合だと
それを覆すのはなかなか容易ではありません…が…

どんな堅い物でも貫ける矛(ほこ)と
どんな堅い物をもはね返す盾(たて)とが

共存する事はあり得ないのです

  いらかのなみ 甍の波 其の二十九 ~ 盾と矛 ~ どんな堅い物でも貫ける矛(ほこ)と どんな堅い物をもはね返す盾(たて)とを 売っていた商人の故事になぞらえて「矛盾」と云う言葉が生まれた と言われておりますが 困ったことに、こう云う事象を オーディオの世界でも見かける事があり...